まなめはうす

良いニュースで、良い人生を。

文書フォーマットの効果

先日のエントリで「顧客の曖昧な要求を単純化する技術をパターン化する方法」としてこの本を紹介した理由を簡単に書き残しておく。

この本で私がここは大事だと思ったところは、事前にフォーマット(型)の合意を取っておいてあとはデータだけ埋めて発表するということ。自分の経験からすると、本書ではそこまで仰々しく書かれてはいなかったけれど、これ仕事で一番大切なことだと思った。だって、どんなに分かりやすい資料を作ってもそれは発信者にとって分かりやすい資料でしかなく、受け手は自分が知りたいことが書かれてなかったら評価できないし、発信者の伝えたいことや隠したいことだけしか伝わってこない。しかし、フォーマットを事前に合意が取れていて後からデータだけ追加されるとなると、読みたいところが素直に読み取れ、他のとの比較もとても簡単である。全社通知でパワポ資料説明されても全然伝わってこないなあと思っていたけれど、資料を説明されて判断しなくてはいけなくなってフォーマットの重要性に気付いた。どこ見れば良いのかすぐ分かるってとても大事だってこと。だからフリーフォーマットで良いよって言ってくるような客は、何も考えてない無能か発注する気がないかの二択なのかなって思うほど。

そんなことを思っていると、要求を具体に落とし込むのに最も簡単な方法は受け側がフォーマットを作成してそこに記入してもらうことになる。問合せだって、「エラーになったんですけど何でですか」なんて雑な電話してくるくらいなら問合せ票を作って、何をしたくて、どういう入力したら、どんな結果になったのかを書けるようにし、その際に必要な資材一覧を羅列しておけば、間で具体化するやりとり無しに直接担当に引き渡せるんですよ。この効率化は小さくないことだと思っています。

良いフォーマットで、良い働き方改革を。
お客さんに抽象的だよとグチを言う暇あったら、ちゃんとしたフォーマット作って提示した方が良いと思うというお話でした。