キャベツ太郎ソムリエ氏のエントリを読んで思ったこと。
ユーザにとってバッチ処理ってブラックボックスなわけで、システムエンジニアにとってはそれはホワイトボックス。一方で、Excelでやるパッチはとてもホワイトボックス。そこに記載されたものが登録される。なので、ユーザは「バッチ処理できる量には限界がある。一定量を超えて登録できなかった分は手でパッチを当てる」というのは自分たちが影響を及ぼせるホワイトな範囲では正しい判断をしていると思う。私も学生時代に、全大学の入試問題をコピー機のスキャナ機能で取り込むバイトをしていたけれど、サイズも綴じ方もバラバラな各大学の問題をできるだけ早く取り込むために、スキャンしている間に、いかに次の準備を行い、いかに取り込み終えた資料を回収して元に戻すかばかり考えてプロセス改善を行っていた。今の高機能スキャナだったらサイズとか自動で判別して、自動で取り込んでくれるだろうけれど、当時の私には(今のだけれど)高機能用紙取り込み機能がついたものにしよう、とは考えもつかなかった。
つい最近では「grep検索を行い、検索結果を指定のExcelフォーマットに張り付け、調査結果を記入する」というプロセスに対して、これはコピペに非常に無駄な工数がかかる上に作業として何も成果がないわりに"やってる感”だけ持て、しかもコピペミスも多そうと、キーワードを登録したら自動でgrep検索して検索結果を整形してExcelに張り付けるExcelマクロを作ったりした。
後者では無駄と思って作業効率化できたけれど、前者ではコピー機を新しくするなんて考えもできなかった。専門家だからこそ見える世界と、ユーザの見ている世界は違うのだから、思いつきもしないのは当然だと思う。
要は、ユーザ社内にホワイトボックスの視点で改善を提案でき承認を得られる社内SEが重要になるということだ。いないならば請け負ったエンジニアが説明せねばならない。ブラックボックスに対して改善は出せないものだから、「基本的には今のフローを全てそのままの形で踏襲する」という提案も納得できる。それが面倒だと気づける専門家が、改善を提案するからこそ、専門家の価値であろう。
「面倒くさがり、大事です。」って言うけれど、多くの人にとって「変化」以上に面倒なことは無いし、変わることで文句が上がらないことなんて存在しない。その面倒を超えられるユーザー体験(UX)を提案ができるか、腕の見せどころではないか。
良いUXで、良い人生を。
とりあえず言えることは、JOIN句使い回しはダメ、絶対。ということです。
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