まなめはうす

良いニュースで、良い人生を。

書けないプログラマとの向き合い方があったら教えて欲しい

私はピラミッド構造の真ん中で「どんな人でも一定の品質を確保するためにどうするか」を日々考えているような立場なのですが、正直なところ、自分でレビューする以外の受け入れをできていないのが現状だったりする。なにせ「どんな人でも」といってもある程度のスキルを保有していることを条件に人材を集めてはいるものの、若い人でも定年近い人でも、他のメンバーの残業時間を増やすだけの人が存在する。そんな人の対処法(銀の弾丸)があるようなら、教えて欲しいものである。

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はてさて今話題のこのエントリ。私の所属するPJにもいろんな人が出入りするが、書けない人は何人か見てきた。特に中途半端な時期に人が必要になって集めると、たいてい書けない人が回ってくる。優秀な人を手放すPJは無いので解散でもない限りそういった人が入ってくることはない。また集める人もスキルだけで判断するのでいろんな経験のある人だと思って採用するとただたらい回しにされているだけってこともある。就活もガチャだが、採用もガチャだ。URとかSRとかまで望みはしない。Rが引ければ御の字である。

書けない人をコードだけ見ても分からない。なぜなら書けないので別の書ける人が残業して全部書き直していることが多々あるからだ。だから彼らを見つけるには普段残業しない優秀な人が残業していたり、レビュー直後に遅延が発生していたり、あとは日頃の雑談から情報を拾うくらいしかできない。件のブログにはフェア・トレードシールとして「このシステムの構築中に退職者も精神病罹患者もいませんでした」が分かるようにするという意見もあったけれど、9割の人が定時に帰るPJだったのに一人の書けない人のために彼のリーダーが体調不良を起こしてしまった事例を経験したことがあるために、なかなかに難しい。野菜のように生産者の顔を出すってのはどうだろう。…分厚い写真集になってしまいそう。

プログラムのスキル、可視化できないものかなって思うことが多い。言語とか問わずに、難易度ごとの問題があって、それを解決するプログラムを書くのに何時間かかって、コードの可読性とか、品質とか、トータルで点数をつける。自分の今の仕事が採点者みたいなことをしていることが多いので余計にそう思う。試験も採点もとても大変だけれど、信頼に値しない提示されたスキルで採用した人が全く使えなかったことを何度か経験すると、そういった指標が欲しくなるのだ。

IT業界で将来不安に思っていることの一つに、就職人気ランキング上位からIT業界の会社がどんどん消えていることがある。かつては優秀な人が集まった会社が今や中堅レベルの人しか集まっていないのに、以前と同じことをし続けている。現場はIT教育により多少は底上げされていくのかもしれないが(それでも書けないプログラマは絶滅しないだろうけれど)、それを管理できないマネージャが増えていくのではないかというのが、次の不安点だと思う。プログラムスキルもマネジメントスキルも、教育の難しい分野だと私は思う。

良い教育で、良い人生を。
グローバル化していくと、書けないプログラマの次は、(英語を)話せないプログラマが問題になったりしたりして。



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