2016年、「文庫X」と呼ばれるものが書店界隈を賑わしたという。
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普段行く本屋ではなく、ポケモンGOで巣に行くために遠出した先で入った書店だったと思う。本のタイトルも分からず、文字がたくさん書かれた目を引くカバーの文庫本が山積みされていたのだ。文庫X。ただその時はすでにネタバレ済だったからなのか、リンク先のように赤文字でタイトルが書かれていた状態であった。
新潮社 (2016-05-28)
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最初はちょっと気になるなって感じだったけれど、私はどういう本かをネットで調べて大変興味を持った。一時期マスコミでも大きく話題になった足利事件を扱ったノンフィクションの本だと知ったからだ。地元足利での事件に興味がないわけがなく、いつの間にか聞かなくなったけれどその後どうなったのか気になったのである。
事実は小説より奇なりとは良く言ったもので、なぜ話題が風化してしまったかを知ったときは衝撃でした。せっかく動き出すってところでそれが起きては話は進まなくなってしまったでしょう。さまざまなものを変えてしまったそれが、こんなところにまで影響していたとは。これは、書店員がもう一度思い出してもらうためにも、これまでの背景を知ってもらうためにも、この本を手に取って読んで欲しいという強い想い、とても共感しました。
本としても一気に読み切ってしまう強さがあり、調査報道の一つの形として凄いと思わせられることも多く、多くの人に読んで欲しいって思いで文庫Xといった形をとりたくなる気持ちも分かる。私の中では読者を選ぶ本の部類なのでそこまでして全員に読んで欲しいまでの強い想いはないれど、こういった企画は良いなってことと、やっぱり地元での事件が未解決のままという恐ろしさから記事にしてみました。
良い読書で、良い人生を。
文庫Xという企画は最初で最後であるからこそ価値のある企画だとは思いますが、私もいずれは「騙されたと思ってこの本を読んで欲しい」と言える一冊と出会えたら良いなと思います。